その日がくるまで ~小田和正~

鮎原人

2012年05月27日 10:34



小田和正のロングランが終わった。

去年、そのナゴヤドーム公演を楽しんだのが、もう遠い昔のように思える。





過去彼は 「SONGS」 の中で、

「アーティストは、『夢』 を語らなければならない。 現実的であってはだめなのだ。」

という趣旨の発言をしていたと思う。

それを聞いて 「バカな!」 と思っていたが。。。





震災以降、考えが変わったのか、それとも隠し通しきれない『本当の気持ち』 を表に出す決心ができたのか、

後の彼が明確に言っていた。 「俺は 『音楽』 を通じて、被災地を応援したい」

彼は彼に出来ることを、彼のやり方で、やり通した。





Number で イチローが語っていた。

今シーズン日本での開幕戦で 「インタビュー」 に一切口を開かなかった彼。

ただ、試合後、背後のライトスタンドに向かって指を差して、「何か」 を伝えようとしていた。

後に彼が言う。


「何かを伝えようとか、誰かを応援しようとして、プレイすることなど出来ない。
そもそも伝わるかどうか、応援できるかどうかは、プレイを見た側が感じることであって、
プレイする側からはどうすることも出来ない。 プレイでファンを応援することなど出来ないのではないか。」

だけれどもあの時の彼の活躍、意図は、文句なく私の心に届いた。 他の人の心にはどう見えたかは、わからないが。





小田和正も、鈴木一朗も、

言葉に出さないプレイも、言葉では表現しきれない音楽も、


言葉以上に 『伝わる』。



言葉など、要らない、邪魔になる、そんなことが、必ずある。



小田和正にとって、鈴木一朗にとって、

また、被災地を気遣う人々にとって、

何よりも、被災地の人々にとって、、



『その日』 が訪れることを願いたい。



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