レコード復権とアナログ世界

鮎原人

2012年11月10日 14:39

高音質で“復権”のレコードが生産数7割増 ビートルズなど続々
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121110-00000513-san-bus_all

だそうですが、なんだか嬉しいですね。

昔CDが世の中に出た頃、LPと聞き比べて、、、
「なんだこりゃ? 全然音が悪いじゃん?」 と
弟と一緒に非難しまくったCD
特にクラシックは聴けたもんじゃありませんでした。
しかし時代の流れでCD文化、デジタル文化が栄え・・・

だけどLPのあのなめらかな連続した音、厚みのある音場が最上だと思ってました。
「やはり」という感じで我が意を得たり。

LPに対する郷愁というか価値評価は、
大自然の中で遊ぶ気持ちよさと似ているような気がするんですよね。

CDはどちらかと言うと人工的。そこから感じるざらつき感、乾燥した感じは、
大自然の中で戯れて癒やされたいと思う前の、あのある種の不足感・欠乏感とよく似た感じがします。
そりゃ、何てったって音楽はライブなんですが、LPは原理的にほぼ漏らすこと無く録音されている訳で、
「生」風味を味わえますね。

量子的なデジタルの粒状感と、
波的なアナログのなめらかさ、
の違いでしょうか。

うまく言葉では表せませんが、
まさに言葉で表せない感動を伝える方法として音楽が存在する訳で、
的外れな不平を言ってはいけません。

鮎釣りだって一緒で、流れに浸かって川の圧に身を任せながら、
時々青い空を眺め、蝉時雨、木々を通り抜けてきた緑の風を感じ、
流れと一体になった感じでいると、なんとも言えない幸福感を味わえますね。

その静寂を破るように走る閃光と衝撃、このコントラストが堪らない鮎釣りの魅力だったりします。

やや話が逸れてますが、ひとが何に対して安心感・幸福感を得やすいかと言えば、それは今も昔も
アナログ的なものに対してでしょう、と言いたいわけ。

衣食住はどれをとってもアナログ。
そもそも、デジタル的食事などは不可能。

ソニーはデジタル化に乗り遅れ、簡単に技術転移・量産が可能なデジタル機器を背景にした韓国勢に押されましたが、こうやってレコード復権の状況から感じることは、いつまでもデジタル万能のビジネスモデルは続かないのではないかと思うんですよね。

考えは飛躍してますが、いずれパラダイムシフトが起き、アナログの優位性が再認識され、消費者がそこに投資する時代が来るので無いかと。

料理はコピーできません。だから日本料理には高額払ってでも食べたいニーズが存在します。

機能、価格性能比ばかりを追い求めるのではなく、消費者にどう「気持ちよく」なって貰えるのか、そういう製品は一体何なのか、捨て去ろうとしたアナログにそのヒントがあるのではないか、

そんな気が少ししたまでです。




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