と、岸際で呼ぶ声が・・・藍染めの甚平を身にまとった、、、そう!釣りお爺さんの登場です!
近づいて興奮気味にまくし立てました。「これがくたくたマツバですよ。初めて使うんだけど、最高ですよ!」と。
マツバ使いの釣りお爺さん、けっしてゲテモノを見る目つきではありません。
マツバを手に取って投げかける優しい視線。使った者のみが知るこの世界、分かり合えそうです^^
さてこのマツバ、その後威力を発揮し続けます。
何が良いのか。
1.軟らかいから絡みが良い
2.軟らかいからハリスのよじれを気にしなくて良い(通常のチラシでは直線性が非常に大事)
3.コスパ最高(安いテトロンのミシン糸でOK、ダイニーマでもOKでも滑らないタイプを)
4.くたくたなので、収納を選ばない(フィルムやケースに入れる必要なし(かやのたもさんご指摘)。極端な話、ダストケースに丸めておいても全く問題ない)
5.なんと言っても「よく釣れる!」
6.しかも、本日は10尾以上釣って、100%背掛かり!!
そんな驚異の新マツバなのです。
場所によっては早掛けの4本イカリの方が釣れるかもしれませんが、
私が好む返し抜き必須で下がれない場所では、イカリは身切れの可能性が高い。
その点背掛かり、深掛かり、時には二本同時掛かりするマツバは最高の友になります。
大事なのは高背掛かり率による好循環の釣り。
これにテッサンタモなしが加われば好釣果間違いありません。
忘れてました、第7の効用
7.クタクタなので、タモで受けてもハリスよれを気にする必要なし。一本バリなので絡んでもすぐに外れる。
若干気になったこと。
8.くたくたハリス同士が逆針まわりに絡むことがあった。
これはフックサカサの弊害でしょう。今後は穴サカサにします。
以上、くたくたマツバのインプレッション。
ここまで良いアイテムをくたくたなどとネガティブなネームで呼ぶのはこの際やめて、
命名
「ソフトマツバ」とさせて頂きます。
10尾以上掛けて一度も交換無く、ハリ研ぎもなく釣り続けた初号ソフトマツバの勇姿
ハラハラヤナギとの比較をしようと思わなければ、一日これ一本で通したかも!
<H川さんとの再会>
H川さんは数年前、私が粋がって御手洗の瀬の流芯ど真ん中を豪快に(自画自賛)釣り下ってきたのをご覧になって、
「この辺じゃ見ない釣り方ですね。いいものを見せて頂きました。」と、若造にお褒めの言葉を頂いた、
シマノで固めた熟練の紳士でした。
その方が突然川岸に。。
「原人さん! 分かります? だれだか。」
「? 釣りお爺さんでしょ?」
(てっきり、釣りお爺さんが着替えて来たのかと思い。。)
「シマノの親父です!(笑)」
「え~~、あのおやじさん?!」
「原人さん達に会いたくて来ました!」
「お久しぶりです!!!」
いやぁ、びっくりです。
予想もしなかったとはこのこと。
当時(その前?)から鮎原人をご覧になって、その後も筆者以上に毎回詳しくご覧になって頂いてたようで、
これまでのあれこれの話題を詳しくご記憶のようでした。
なぜか私の本名もご存じで、一瞬「ストーカー?」(冗談です)。。
だけどこんなに嬉しいことはありませんね。
自分の気に入ったことを気が済むだけ身勝手に自分の為だけにログ化している原人ブログ。
それでも熱心に読んで下さっている方は居るのですね!
じ~んと来るものがありました。
そしてびっくりしたのがもう一点。
昨年無くなったドウマンの木村名人について。
その名人とは中央の服部屋で知り合って以来の釣り仲間だったとか。
私淑していた木村名人と親しい人と、まさに木村名人の御漁場で再会できた運命。
名人が導いてくれたのでしょうか?
私が最後に名人と会話したのもこの瀬でした。大病を患ってから鮎釣りも続かなくなって、
頻繁に岸に上がって椅子に腰を掛けて休まれてた姿。
「まだ無理しないで下さいね。」
「おう。」
これが二人が交わした最後の会話でした。逝ったのは翌春、昨年の郡上解禁前でした。
もう、自分の手を止めて名人の釣り姿を追うことも出来なくなりました。
その夏、ドウマン森オトリのおばちゃんと解禁時に交わした会話、
「木村さんが居ないなんて、信じられないね」
そんなことがH川さんを前にして鮮やかに蘇ってきます。
あの、使い込んだ緑のダイワ曳舟、腰に竿尻当てて、豪快かつ繊細に引く瀬釣りの技、
教えて頂いた川底の石配置。当時は理解出来なかったけど、今はもう足裏が覚えてます。
この場所は、私にとってそういう場所なのです。
そんな貴重な思い出を、H川さんがまた運んできてくれました。
「鮎原人は、木村さんを、教わったことを、今も忘れずにいます。」
◇
さ、ツヌケもしたし、眠いし、休憩!って、
三人岸に上がって脱力タイム!
遥さんは粘ってます。
遥さん、掛かりました! 大きい!
「下がるな! 抜け~!」
尺鮎への道さんと鮎原人がかけ声を発します。
そんな感じでまったりして時間を見ると、9時。まだ9時ですが、宴会始めますか~? と冗談も。
そうだ、あゆっぺが神流川大会行ってるんだ、メールしてみよっ、と携帯探すと、見つかりません!
確かベストに入れた筈。でも無い。車に戻って探しても、無い!
あとでかやのたもさんに電話して頂いて、車の中で鳴る筈だと待ち構えてると、、、、
鳴りました! でも、車からではありません?
右の胸から?!
急いで手を突っ込むも、、、どこにもありません?
脱いで探すも、、ありません。
見かねた遥さんが来て、、「ここでしょ?」
! ありました。ピンオンリール刺すタグをビリってやると、そこがポケットになってましたww
こんなとこ入れた覚えは無いのですが、、あるのならそうなんでしょう。
どうも釈然としませんが。。ダイワのスペシャルベストは、4次元ポケットも付いているようですw
◇
昼宴会です。調理人の共演って言うか、遥さんの包丁さばきが際立ちます。
尺鮎への道さんの焼肉もまた旨い!
かやのたもさんのワラビも定番!
サラダうどんは作りすぎww
慌てて噛まずに食べて、のどに詰まらせてゲーゲーして死にそうな鮎原人、情けな。 鵜を初めて尊敬!!
餅を詰まらせて亡くなる方の苦しさが若干分かりました^^;;
コシがあり杉ますね、このうどん バキッ!!☆/(x_x) 茹でたの私ですが、、、
◇
昼食後、H川さんも交え談笑、
そのうち川も空いてきて、いよいよ独占タイム到来?(鮎師が昼休憩で川から上がるの待ってた!)
◇
私はまっしぐらに、激ポイント中の最後の釣り残しに直行。ここは誰もやってません。普段から殆どやる人居ません。
だって、釣り辛い、根掛かる、B級ポイントですから。
でも釣り方知ってれば、大物を数本確実に獲れるポイントでもあります。
釣り方とは、硬い竿で、大針チラシで、掛かったらその場で即電光石火の返し抜き! です。
・・・ 期待通り、ここで3発連発! 大型です、それでおしまい! 十分です。
◇
下流が気になり、この荒瀬を石配置確認しながら渡渉して、とぼとぼかなり歩いて、大トロを目指します。
遠くでハネが無数に見えます。
昔九頭竜五松橋左岸が幅広の平坦な流れだった頃、夜、ライトで照らすとびっくりして無数の鮎が跳ねてたことがありました。
あんな経験はそのとき以来ないですが、このトロ場、、、そこまで行かなくとも、無数の鮎が居ます。
今年の遡上が多いのは確定でしょう、そして、この上流の瀬は、このトロからの鮎の供給によって、
梅雨明けからは好釣果が約束されていると思われます。
ここでは一尾しか掛かりませんでしたが(群れか・・)
◇
戻ると、美味しい瀬が空いてきました。
朝から5,6人が攻め続けた上手の瀬。
だけど釣り人が去って静かになって、鮎も若干戻ってきてるんじゃないか?
という仮定のもと、一番キツいとこを、PEで引きます。勿論この深さならテッサン。
腰まで浸かってしぶきを浴びて、気持ちいい。流して無くすタモなし。
一番キツいとこを、1.5号玉で引くと、、やはり居ました! 背掛かりです! なんでって?
そりゃ、オトリ引き連れて目の前を通り過ぎて一段上の瀬まで上っていくんですから、大鮎の背掛かり間違い無し!
寄せて左手で抜いて、糸口で咥えて、久しぶりのテッサンです。
簡単ですよ。ばれませんよ、チラシなら。
皆さんもどうぞ!
5,6,7,8匹逃がす覚悟で練習すれば、コツは掴めます。
2,3日で会得できますよ。諏合さんのビデオ見てね!
ここで3尾。見るからに長良の天然一番遡りって魚体も。午前中に釣れたメタボちゃんとは明らかに違うスリムマッチョ。
今年の長良は、こんなやつの連続だといいな、と思います。
◇
ここに来て気がつくと、残った我ら5人ですべてを独占。
陽も山の向こうに隠れ、薄暮の静かな時が訪れました。
もう上がりましょう。
今日も存分に楽しみました。
数は20ほどで爆釣は無かったけど、今後期待できるって事が分かったし、
新たな仲間も増えて、鮎シーズン到来が益々有意義なものになりそうな予感がしました。
皆さん!お疲れ様でした!
そして最後に、
ソフトマツバ!! これからしばらく、これ一本で行きます!!