九頭竜~新作マツバβ2 答えは出たか?

鮎原人

2013年10月01日 19:06

 この満ち足りた感覚は何処から来るのだろう。

今はもう秋、シーズン最終盤の釣行である。

普通ならもの悲しさと切なさが秋の風景の加勢を得て、誰でも否応なしに押さえがたく心を占める時期なのだ。

しかし今回は違う。

まず、準備が万全だということ(仕事完璧に終了&仕掛けすべて新品準備済み)

それと、ここ数回の釣行で、新作マツバβ2が非常に好感触であり、

鬼が金棒を得た心境であるということ。

次に河川状況、

前日板東島攻略に成功したあゆっぺ嬢の話では、普通に25尾、

名人は50尾超だった、つまり、掛かる時期だということ。

最後に天候、

真夏日に迫ろうかと言う快晴予報で、

秋の気配を払拭するほどの好条件なのである。


二日前、かやのたもさんとのやりとりで、「爆釣を願う」メールを頂いた返信で、

「爆釣。それは時間を未来に設定しただけの事実なのである。」と、

どこかの小説で読んだキザな台詞を引用して、

高らかに爆釣宣言して乗り込んだ九頭竜なのである。

テンションが低かろう筈が無い。




多分3年振りの板東島である。

九頭竜川が不調だった時期、気持ちは長良、神通に流れていた。

でも自分にとってここが、初めて大鮎と格闘した「聖地」なのである。

その当時から比べると年々砂で埋まり、腿まであった水深も膝下が精々、

15cm程度の鮎があちこちで跳ねる、チビ鮎の聖地に様変わりしていた。

狙うはここではない。

下流のドン詰まり、岩盤瀬である。



気合い一発泳いで、岩盤の上に立つと、勝手知ったる流れから、思うように良型が顔を出す。




すこぶる快調、出し掛かりである。


ハミアトもある。ここで粘れば予想通りの結果が待っている、、、筈だった。

しかしこのまま話が終われば、爆釣自慢話で鼻つまみ者に堕すのみで、ブログネタとしてはB級以下である。

案の定、話はこのままでは終わらなかった。。。

ここから、天国から地獄に落とされることになる。


自信バリだった筈のマツバβ2。

背掛かり率の高いβ2。

しかし、矯めて抜こうとした時に連続してバレ始める。。

これはいつかの感触だ。そう、竿が硬くてバレるパターン。

今日は超超硬の撃龍竿。どうやらラインと竿のタックルバランスが悪いようだ。

鮎はすべて背掛かりだからそれしか考えられない。

竿をSL2超硬に交換する。

ポイントも変え、β2で流すと、早速掛かる。

一匹目は良かった。「これで良し!」


しかし、掛かりがおかしい、狙ったポイントでは掛からない、 バレる。。

気を取り直して、オモリを打ち直して沈める。

また掛かる。伸され気味になるが起こしてオトリが顔を出して抜く体勢になる。 バレる。。

なんてことだ。β2は背掛かり率が高い、見た目、手感でも掛かりは背掛かりだ。

なぜバレる? 竿は変えた。

掛かりが浅い? 身が柔らかい? ハリスが硬い?

混乱してきた。

今日はβ2のテストがテーマなので、他のハリは持ってきてないから比較できない。

とはいえ、マツバよりイカリの方がバレにくいということはあり得ない。

チラシならどうか、、確かめたい。。

場所替え。。


前回良かった北島岩盤瀬。

さすがにこの時期はハミアトも少なく、かつてのような状況にはない。

しかし、前回差し切れていないポイントが、この低水位の状況ではあちこち試せる。

来年への予習を兼ねて、再訪。


どこでも差せる状況。

分流も手前の溝から六角ブロックまでひょいと一跨ぎの水量だ。

下流のテトラ帯、前回初めて入った時はテトラは3,4個しか頭を出していなかったが、

今日は10個以上見える。


深めのポイントを静かに流すと、さっそく黒いオスが掛かるが、興ざめ。

即養殖に交換し、雌?が掛かるも、バレる。。

更に混乱してきた。

どうも型がいいとバレるようだ。

取り込めるのは、エラや尻尾に掛かった変なやつばかり。

しっかり背掛かりし、抜く瞬間にTの字に盛り上がるあゆは、、、 バレる。

ここまで取り込み率は3割。

鮎釣りを始めて、ある程度は「分かった」筈の鮎釣り。

駆け出しの頃でさえ、こんな悲惨な状況になったことはない。

そう、これまでの鮎釣り人生で最低の、最悪のバレ率なのである。


瀬を変えよう。


上流の岩盤に移り、深めのところを探ると、コツンと掛かる。

大鮎背掛かり特有の感触だ。

カミに上る。

絞る。

背掛かりの感触で下る。

更に絞り、たるみに寄せて、斜めに構え、大鮎の抜きに備える。

オトリが顔を出す、掛かり鮎が見えた、と、、、、 バレた!!!!

混乱してきた。

何がいけない?

ハリを変えた。

もう10本目だ。


しばらくすると、、掛かる。

しかし、ヒト絞りすると、、バレた!!!

「じぇじぇじぇ!」 と、心で叫ぶ!!

すると、胸ポケットで、

「じぇじぇじぇじぇ、じぇじぇじぇじぇ、じぇ~!!」 と、着信音。

タイミングが良すぎる^^;;

釣友からの着信音は「じぇじぇ」にしてあるw

このタイミング(4時)で電話してくるのは。。。はは~んw あゆっぺだな?!

出ない! バキッ!!☆/(x_x) というより、この立ち込んだ状況では出られない!

特に、ショックに打ちひしがれてるしね。


もう嫌だ。

バレ連チャンで、やめ、やめ~~~!!

15打数5キャッチ、10バレ 打率.333




もう、基本に戻るしかないね。

基本? 引き釣り? いやいや、泳がせ~~(爆)

膝下水深の泳がせカミ飛ばし、それしかこの傷心を癒やす方法はないのだろうか?

電話口であゆっぺ嬢が言う。

「わたし、泳がせってかったるくてやってられないんだよね~。せっかちなのかも?」

おいおい、それは以前俺が言った台詞だぞ!

いつの間に本格的な引き釣り師になったんだ? ねぇ? ww

一方は板東島を手の内にし、シーズンを最高の状態で終えようとしている女瀬釣り師。

方や、瀬につくも、もはや錆びて、もの悲しささえ漂う、哀れな元瀬釣り師。

いつから逆転したの??


倍返し??

半沢ドラマは終わったよ。

そうさ、今は返り討ちの時さ。


さて、答えを出そうとしたβ2マツバ。

過去二回の釣行では最高の結果を出した自作のハリ。

今回は仕上げだった筈が、、宿題の倍返しを食らう!?


長いシーズンオフ、

この、不調の原因がまったくわからない状況で、

このまま、

どうやって精神を保てるのか不安ではあるけど、

2013年10月1日、

鮎原人の鮎、納竿とします。


今シーズン出会った皆様、
これまで通り、
ご一緒していただいたいつものメンバー様
誠にありがとうございました!

来年は、呑の会は九頭竜です。

(良かったね、GINEIさん?)


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