ハラハラ巻きの原理

鮎原人

2009年11月19日 20:31

改めて解説します。

この巻き方は、チモトのハラ側から、フトコロ2mmまで巻いて、ハラ側から出す故に、
「ハラハラ巻き」と呼びます。

期待される効果は、
チモト近辺のハリスが魚体に触れると、ハリ先がどこを向いていようが、くるりと下を向き背掛かりすることです。ハリス止めにセットするときも、ハリ先を神経質に正確に下向きにする必要がありません。

さて、このクルリ動作(=クルリンパ)は、なぜ起きるのか。
なぜ「ハラ」まで巻くとハリ先が下を向きやすいのか。

物理用語が正しいか判りませんがw、解説を試みました。


一般的なヤナギは、腹側もしくは背側を直線で這わせ、ストレートに後方に出します。
ハリスの直線性が命とも言われます。
ところがこのハラハラ巻きは敢えて過剰にフトコロまで巻きます。

そのポイントは上図の「力点」の位置にあります。
一般のヤナギはハリスがストレートなので、ハリ先が上を向いていた場合、ハリ自身の重みのみで下を向くしかありません。ともすると、ハリ先が下を向かないまま、魚体を通過してしまいます。

ところが、ハリスの出所をフトコロ側に深くしてやると、先バリの重量が加わり、テコの原理が働いて、ハリを下向きに回転させる力が生じます。

仕掛が鮎と交差するとき、鮎の体側を流れる水流(「反転流」や「巻き込み流」と言われる)に沿って、仕掛に下向きの力が加わります。その力が上記「力点」に集まり、「支点&作用点」であるハリ軸を回転させる訳です(断定口調ですが、想像ですwww)

従って、先バリの無い一本バリよりも、2本ヤナギの方が、元バリのクルリンパ効果は大きくなり、ハリ先が魚体に触れる確率が上がり、釣果がアップするという寸法です。
もっとも、先バリは、ハラハラでもいいですが、枕を抱かせた漁師掛け風の方が掛かりがいいようです。



巻き方は、根巻き糸や、フライ用のスレッドが適しています。
UNIスレッド等を使い、

バイスを使うと、上手くいきます。


手巻きより多少手間がかかるでしょうが、効果は苦労に勝る。裏切りません。



川でどうしても道具・材料が不足するとき、


このように、30回以上絡めて、指先を痛がりながら巻くハラハラ根性巻きもありますが、あまりお勧めはできません(爆)



ハラハラ巻きヤナギを使うようになって、小生の場合、釣果は2割アップというところでしょうか。
チラシ系よりイカリ系の方が掛かると思われるかも知れませんが、予想外にも、あまり変わらないのが驚きです。
しかもチラシ・ヤナギの方が圧倒的に背掛かりで獲れる=循環が良い。

皆さんも一度はお試しあれ。



尚、この巻き方は、九州のKさんの発案です。公開して頂き、改めて深く感謝申し上げます。
<Kさんオリジナル> いつ見ても、美しい。。。 (Kさんはツイストチラシがお好み)


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