炉心まで42.3km

鮎原人

2011年03月30日 09:21

鮎原人の古くからの読者でいらっしゃる
いわき市の荒瀬師 tamaさんから、
コメントを頂きました。

遠く離れてネットから理屈をこねるのではなく、
被災地と避難区域周辺の生の様子がすこしても伝わればと思い、
アップさせて頂きます。

以下、全文引用です-------------------------------------------------------

いわき市より現場のtamaがお伝えいたします

安定ヨウ素配布に市民は
本当の原発情報が出ているのか疑わしい中で万が一の放射能放出に危機感を持っている市民は安定ヨウソの配布を当然と受け止めています。

多数ある自治会に対象者名簿を配り飲用時期や飲用方法を徹底させる文章を添付また個々に説明をし誤飲用防止には注意をいたしました。
避難者や不在者が多くいる中での配布は自治会にも多くの労力の動員が有りました。
配る方はほとんど飲用対象年齢を超えているかたがたでしたが将来の社会の中心になる若者のためにと駆け回っていました。

配布時期が自治体の危機意識の程度を示す指標だとおっしゃる方もいらっしゃいますが配布を決断した我がいわき市長を責める言葉は被災の現場では聞くことはありません。

今これを書き込んでいるPCからF1原発1号機の炉心まで42.3kmと微妙な距離ですがここまで避難勧告が出ないことを祈るばかりです。
ただし発表される情報がすべて正しいとは思っていないのでこれから先も混乱は予想されます。

降り注ぐ見えぬ恐怖におびえるよりガソリンがないと言って行列をしている被災現場の我々は距離をおいて見ている方々にはかなりノーテンキに見えるんではないでしょうか。
故郷を離れたくない思いと故郷を離れなければならないかもと非常持ち出しを用意して葛藤しジレンマに耐え情報に聞き耳を立てその情報の信憑性にさえおびえています。

こんな市民の中には
今朝早く近所の方がF1原発のタービン建屋の作業に行くと車に乗り込んでいました。
見送りの奥さんは「頑張って」と言葉をかけていましたが・・・・・
まわりにいた私たちはかける言葉がなく涙があふれるばかりでした。
ドラマでしか見たことが無いような場面が現実に起きているのです。
F1の作業に行く方に比べたら私はまだまだ距離があるようです。

------------------------------------------------------------------


   ・・・・・  


あなたにおススメの記事
関連記事