誰にも何もできない?
久しぶりに新聞を読んだ
F1について、IAEAも冷温停止について言及するらしい
冷温停止とはなに?
彼らの言う「冷温停止」になると何かいいことでもあるの?
世間は、冷温停止=安全と勘違いしてないか?
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大本営発表の中から真実と思われる部分を抜き出して考察してみたい。
私は原子力の専門家ではない。
これまでマスコミが発表した「事柄」(あえて事実とは言えない)に基づいて、
要するに誰でも普通に得られる情報を積み重ねて考えてみる。
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そもそもメルトダウンがデマか事実かが話題になった半年前に比べ、
今じゃメルトダウンどころか、メルトスルーしてますたと言っている始末。
これは東電、政府の公式発表だから、信じよう。
とくに悪い情報を出している訳だから、実はそんなに悪くはありませんでしたってことは決してない。
メルトスルーとは、圧力容器(内容器)から燃料が溶け落ちて、格納用に(外容器)にまで落下していることを言う。
そうなると、元々の圧力容器の中には燃える「元」が無くなっている訳で、そこの温度は高くはならないのは、普通に考えれば誰でもわかることだ。
では、溶け落ちた下(格納容器)の温度はどうか。
これは誰にもわからない。格納容器にはそもそも温度計はついてないと思われるからだ。
確か以前の情報で、圧力容器の温度計に不具合があって交換したとあった。
つまり温度は内容器である圧力容器中心に管理されている訳で、冷温停止対象も、圧力容器に対してであることは想像に難くない。ほかの部分の温度は測れないわけだから。
線量が高くて新たな温度計を取り付けられないからだ。
さて、もう一度冷静に考えてみたい。
溶けた核燃料はどこへ行ったのか?
格納容器の底に貯まっているのか?
いや違う。
地面にめり込んで、まだそこで高熱を出しているのだ。
16センチの鋼鉄を破った(制御棒から伝った?)ものが、たった3センチの格納容器を破らない筈がない。周囲のコンクリートなど融点が低いので、簡単に解けて突き抜け、地盤に到達する筈だ。
核燃料をキャンプで使う木炭のように考えてはいけない。水ではその火(反応)は消えないのだ。
水で制御できるのは、内容器に整然と等間隔で並び制御棒の割り込みを許す隙間があった時の話だ。
今じゃ溶けてぐちゃぐちゃになっているはず。
そもそも簡単に「鎮火」するなら、その辺に放置すればいいのだ。そうできない事が何よりの証拠。
そのやっかいなものが地面深くめり込んでくすぶっている。
水をかけているが、それはもう無くなった空き屋の圧力用に対してだ。
注水量と循環水の関係からみて、どう考えてもどこかにしみ出している筈だ。
新しい水を追加しないと、水位が下がってしまうことからもわかる。
以前は、「蒸発するから」と逃げ口上を叩いていたが、
100度を切るようになって、どんだけ蒸発するの?
学校の屋外プールだって、そんなにすぐには水はなくならないよ。
東電は、もうすでに熱源(核燃料)をほとんど失った空の容器に対して、ご丁寧に水をかけて、
「冷えました」と宣っているに過ぎない。
残念だが、ほかに「温度計」をつけてないから知りようがない。
だが、それを額面通りに受け取ってはだめだ。ちょっと先まで読まないと。
つまり、汚染水は、地面にしみこんで、地下水まで到達し、下は固い岩盤だから、それに伝って海にまでしみ出していることは確実だろう。
水を掛ければ掛けるほど、大量の汚染水を生み出し、地下水脈を通じ、太平洋を汚染する。
もしかすると、陸上の汚染より深刻なのではないか。
海の汚染は簡単に除染できそうにないからだ。
しかもこの海洋汚染はどうも話題に上らない。
いっそ水の注入をやめてしまってはどうか。
燃料が地面に到達しているならば、水を掛けても届かない。
その上澄みの汚染水をただ増やす効果しかない。
取り出すには、周囲何メートルもの地殻ごと掬い上げるしかないように思われる。
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復興は非常に大事だが、
汚染が拡大していることをしっかりと認め、
対策を打たないことには、
日本は歴史的海洋汚染犯罪国家になってしまう。
あえて犯罪と言ったのは、言い過ぎではない。
未必の故意以上の必然性があると思えるからだ。
さて、半年経って、状況が好転していないこの状況を見て、
世間はどう考えるのだろう。
各自の生活もある。仕事も、勉強もしないと、人生先に進めない。
でも忘れないで欲しい。
着眼点さえ間違わなければ、流布する間違った情報に流されず、
だれが語ったのかわからない世論に巻き込まれもせず、
肝心な事を見落とさないで生きていける筈だ。
原発問題は決して収束していない。
上記海洋汚染を諸外国が黙っている訳がない。
環太平洋の海産物からはいずれ高濃度の放射能汚染が見つかり続けるであろう。
今、F1からの流出を止めなければ。
世界から要求される賠償金は、桁外れになることは間違いない。
それを負担するのは東電ではない。
電気料を払う市民であり、
税金を負担する納税者である。
どこかの誰かが処理してくれる問題ではない。
今現在の、個々人の意識がもっとも大事なのだ。
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